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2020/04/13 Category:ブログ

名作家具 E1027

 

 

事務所の2階にあるアジャスタブルテーブル。

 

 

1879年アイルランドに生まれた女流デザイナー

アイリーン・グレイの作品です。

 

「E1027 海辺の家」と題された南フランスの海岸にある

リゾートハウスのためにデザインされました。

海辺の家は、彼女が恋人のために建てた別荘です。

 

 

ベッドやソファの横などどこにでも使えるように

片方の脚を無くす斬新なアイディア。

高さの調節が可能で、リゾートハウスでは

朝食用のテーブルとしてベッドサイドに置かれていたそうです。

 

 

アイリーン・グレイは、近代建築の名匠ル・コルビュジェが

唯一その才能を羨んだと言われる女性建築家。

2017年には、彼女の人生を題材にした

ドキュメンタリー映画が制作されています。

 

 

建築会の巨匠ル・コルビュジェが彼女に嫉妬し、

彼女が設計した建築に勝手に壁画を描いてしまったそう…

海辺の家はコルビュジェによる設計だと

勘違いされることが多いようですが、

コルビュジェ自身それを否定せず、

むしろそう思われることを歓迎していたそうです(笑)

 

コルビュジェとの間の確執により

長年モダニズムの歴史からその名を忘れ去られていましたが、

今になってようやく彼女の作品が高く評価されてきています。

 

男性優位な時代に、才能豊かな女性が翻弄されて

苦しみながら生きた彼女の人生を想うと

シンプルで自由な発想の中に

力強さが感じられ、より一層愛着を抱いてしまいます。 

 

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