DESIGN PART　ー 舞多聞の家 ー

建築地は神戸市西部の新興住宅街の一画に位置する。住宅が次々と建ち始め新しい街が出来ていく中、本住宅も完成した。敷地は野球のホームベースの形のような変形地で4軒の隣家と接し、様々な角度から開口部がこちらの敷地に向かっているような状況であった。
そのためプライバシーを確保するために中庭を設け、基本的にはそこから通風や採光を確保することとしたが、これから形成されていく新しい街との繋がりを断つことは良くないため、程よく周囲の気配と繋がるような開口部も設けるている。また、中庭と2つの吹き抜けを介して1、2階が断面的にも繋がり、家中どこにいても家族の気配が互いに伝わるようにしている。階段の位置も動線が長くなるような位置にあえて設け、中庭を中心にシークエンスを楽しめる計画としている。