BLOG ブログ

2018/05/17 Category:ブログ

京町家の事情

 

 

神戸から京都までは30分ちょっとで行けるので

度々京都観光にいきます。

 

 

 

裏路地にある京町家は神戸にはない趣深い風景です。

 

京都の町家のつくりは、

歴史が詰まっていておもしろいですよね。

 

 

実は、古い町家の佇まいにはひとつひとつに意味があります。

 

間口が狭く奥に長い「鰻の寝床」といわれる独特のつくり。

間取りはこんな感じです。

 

なぜこのような間口の狭いつくりになったかというと、

「江戸時代に間口の幅によって税金が決められていた」

からだそうです。

 

 

京町家の外観に必ず見られるのが「格子」

 

 

実は格子にはたくさんバリエーションがあり、

形やデザインによってその店の職業を表しています。

 

 

【糸屋格子】※格子の写真はお借りしています

 

 

糸屋、紐屋、呉服屋などの繊維業界の格子。

採光に適していて色物を取り扱うお店の店構えです。

 

糸屋格子の中でも切子(上部が一定の長さのもの)の数によって

採光率が調整され、取り扱うものが変わってきます。

4本=織屋、3本=紐屋、2本=呉服屋

写真は呉服屋さんでしょうか。

 

 

 

【酒屋格子】

 

 

糸屋格子と比べ、太く頑丈角材でできています。

酒樽をあてても壊れないように材料も選び抜かれています。

 

 

 

【米屋格子】

 

 

酒屋格子と同様、荒い格子です。

米俵がぶつかっても壊れないように丈夫にできています。

 

 

 

【炭屋格子】

 

 

炭が舞うため、近隣に迷惑がかからないように

格子の開きを狭くした太い板でできています。

 

 

 

【麩屋格子】

 

 

麩や湯葉、豆腐を扱うお店の店構えです。

内側には水や油を扱う作業場があり、

飛び散っても大丈夫なように障子には油紙が使われています。

 

 

それから、京町家で格子以外にもよく見られるこれ。

 

 

 

「犬矢来(いぬやらい)」といって

犬のマーキング(小便)から守るためのものです。

 

 

たまに見かけるお店の前にある柵。

 

 

 

「駒寄せ(こまよせ)」といって

馬に乗ってきた客が手綱をくくり止めるための名残だそうです。

 

 

 

そして、町家について調べていて私が心ときめいたものがこちら。

 

 

「隠し階段」です!!

狭い町家では押入れのスペースを使って階段にすることが

多くあったそうです。

子供の頃こういう隠れ家的な空間に憧れていたな。笑

 

 

京都は、実は…なことに溢れていて面白いですね。

 

 

最後に余談ですが… 

 

高橋の祖父母が営む京都の老舗の餡子屋さんです。

 

 

 

下の写真は大正時代のものです。

めっちゃ渋くてカッコ良い。

 

「東大路東入南門前町」

(ヒガシオオジヒガシイルミナミモンマエ!?)

京都らしいお店の住所もかっこよくて好きです!!

 

格子は大正時代と現在ではかたちが違うみたいです。

 

きっとこの店構えにも色々な工夫がされているんでしょうね♪

Go To Top