2020/10/23 Category:ブログ
旧帝国ホテル フランクロイドライト
愛知県にある犬山市の「明治村」に行ってきました。
ディズニーランド2つ分の広大な敷地に
明治時代を中心とした様々な建築物が移築されています。
当時の小学校や病院、夏目漱石の自宅、
網走刑務所なども保存されていて見応えがあります。
中でも感動したのが、
フランク・ロイド・ライトが設計した「旧帝国ホテル」。
玄関部分だけが移築され、残っています。
設計のモチーフは、京都宇治の「平等院鳳凰堂」
左右対称の全体像です。
低い天井のエントランスを通り抜けると大空間が現れます。
この低く抑えられた空間から一気に開放するという演出は、
昔から日本で良く使われた建築技法のひとつ。
建物内に入ると光の美しさに魅了されます。
シャンデリアなどの派手な照明は一切なく、
外部からの自然光と大谷石で作られた大きな光の柱が
屋内全体を柔らかく包んでいます。
ひとつひとつに引っ掻き溝が彫られているスクラッチタイル。
450万個のレンガが使われており、このレンガ製造のために
専用の「帝国ホテルレンガ製作所」が作られたそうです。
細部にまで贅沢な意匠が施されていて、その荘厳な雰囲気に圧倒されます。
写真で見るだけではなく、匂いや温度を肌で感じて
初めてそのものの良さを感じられる気がします。